防災講演会に参加してきました

今日、2018年2月21日は午後会社を休んで、防災講習会に参加してきました。

場所は八王子市いちょうホール。

以下、メモです。メモには多少自分自身の解釈が入っているので、講演の野呂さんがお話した内容そのものではない部分もあるかもしれません。


平成29年度 町自連研修会 防災講演会 「避難所の設営から運営まで」

〜公平と公正とは、防災訓練の現状と課題について〜


講演者は、一般社団法人 地域防災支援協会 事務局長の野呂 順正氏。1963年に陸上自衛隊に入隊、2004年退官されていたという経歴ですが、いかつい感じはなく、お話の中でもおっしゃってましたが防災関係の講師やアドバイザーとされて6年ほどだそうで、お話がとても上手な方でした。聞いてて楽しい講演でした。

さて、細かい内容は、取ってきた写真やビデオをもとに週末にきれいにまとめるとして、とりあえずノートにメモした内容をここでは記録しておこうと思います。

  • 避難所の設営・運営は日ごろやっているお祭りの延長と考えてください。

皆さんは地域でお祭りなどのイベントをやっているでしょう、そのときに役割決めて実施しますよね。普段からきちんとできるわけです。それを災害のときに重ねてやればいいだけなんです。役割を決めておいて、段取りどおりすすめる。

  • 正常性バイアス

心理学用語。自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう人の特性のこと。とかく、災害のことになると人は「自分のところは大丈夫」とか「30年以内に地震がおこるというと、まだ大丈夫」とか考えがち。そして、「想定外だった」という。

  • 想定って何? 

無制限に心配すると防災ノイローゼになる。だから正常性バイアスのおかげで、人はある程度心配から距離を置いて平常心を保っているのは事実。そして、ある程度「想定」しておくことで無制限に対策をうつという無謀なことはしない。ただし、その「想定」とは、今言ったように、「ある程度決めた」だけの基準でしかない。それなのに、いつのまにかその「想定」さえカバーする対策を取っておけば大丈夫と考えるようになる。(正常性バイアス)そこで、その想定を超えることがおこると「想定外」という。もう一度思い出そう。「想定」はあくまでも「ある程度の規模を想定」したにすぎないので、想定を超えた事態が起こったときに対処する必要がある。

  • 防災計画とは、その条件が満たされたときには「命令」になる。
  • 350人しか収容できない小学校の避難所に、最初の3日間で1200人押し寄せてきた。統制が効いてない状態。トイレは50人に1台という基準がある。(実際50人に1台では長蛇の列になるが)足の悪いお年寄りは仮設トイレの階段をあがるのも難しい。おもらしする人も出てくる。3日経ち食料が届くようになり、6日経ちトイレが6台届くようになっても、1週間経つと1200人は300人程度に減っている。需要と供給のミスマッチ。組織(リーダー、本部、炊事・衛生班、XXXX班)を作って、人々に何をさせるのかを決める事が大事。それが運営。
  • 「俺の目の黒いうちは、この避難所で死者は出さないぞ!」という強い意志を持って対応している人の言うことは、みんな聞くものです。
  • 公平と公正。公平は誰にでも同じだけ分け与えること。しかし非常事態には得ベルルールを作る必要がある。弱者を守るという決意で、弱者から与える。したがって与えられない人も出てくる。これが公正。
  • 避難所にレイアウトを作るのは、無秩序な状態を作らないため。
  • 日本人はルールを作ればちゃんと守る。
  • 防災訓練は、よくイベント型のものが行われることが多い。典型例は、はしご車体験、煙体験、1500人集まりました!とマスコミが報道する。イベントやってもしょうがない。何のためにやってるんですか?参加率が低い防災訓練は、意識が低くて来ない人もいるかもしれないけど、やってることが無駄だから参加しない人もいるかもしれない。最近はそのようなイベントは「防災フェスティバル」とうような名前で訓練とは別に行われることが増えてきた。良いことである。意識を高めるためのイベントと、本当の訓練は別である。お年寄りの家庭に「無事」という札を配布しておいて、防災訓練のときにはそれを見えるところに出してもらう。班長さんがそれを確認して本部に安否を報告する、こういうのが訓練です。
  • 防災隊長の嘆き「人の命をすくなんてそんなの荷が重すぎる」「俺らボランティでしかないよ」。たしかにそう。だから、「避難所は用意するから、運営はみんなでやろうね」、でいい。

以上、ノートしたメモ。これ以外にも色々いい話があったが、それは週末にでも写真とともにまとめます。

ちなみに、講演者の野呂さんの記事でこんなのを発見しました。

【Bizクリニック】緊急対応力を高める虫の目・鳥の目

ホーメストタウン防災隊

ホーメストタウン八王子の活動記録です。

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